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アジア的なクルマの価値観が世界を制するのか

アジアの自動車産業が大爆発をはじめた。03年、中国の生産台数は444万台、韓国318万台、タイ 76万台、インドネシア32万台。その他も加えると日本以外のアジアの生産は約1000万台に達した。こ の年、日本の生産台数は1029万台で、世界全体の生産台数は6066万台だから、すでに世界で売ら れるクルマの3台に1台はアジアで作られているわけだ。むろんこの数字は04年にはさらに伸びているは ず。今ではクルマぐらいどこでも作れるのである。  その国に自動車産業が興ると国民の収入が増え、さらにクルマの売れ行きにドライブがかかる。中国、 インドネシアも国民の収入が多くなるにつれ、次々とクルマが普及していく。なぜアジアヘと自動車の生 産がシフトするのか。教育レベルの高い労働者を得られ、しかもその賃金がまだ安いということなのだろ う。自動車産業はその120年の歴史を通じて、つねに良質で安い労働力を求めて移動してきた。  かくてアジアから世界中にクルマが出ていくことになる。いまのところアジアからの輸出は日本と韓国 がほとんどを占めているが、いずれ中国もクルマの大輸出国となろう。ヨーロッパで生まれたクルマがア ジアの文化、価値観によって育てられていくのだ。  アジアで生産されるクルマはいまだヨーロッパ的な文化、価値観をそのままコピーしたものだが、それ も時間がたつにしたがってしだいにアジア的な文化、価値観を反映していくだろう。たとえば日本車だ。 日本車はここへ来て少しずつ日本的な価値観を反映しつつある。たとえば中国での生産が決定したトヨタ のクラウン、あるいは日産のティアナなど、どこかに東洋的なたたずまいを感じさせる。 アジアのクルマが世界に出ていくということはアジアの文 化か世界中に出ていくということだ。アジアの国の多くは米 飯を主食とし、それをチョスフスティヨク(箸)で食べる。 韓国のキムチ、日本のスシは世界的に認知されつつある。い まやアメリカ、ヨーロッパどちらも、ある程度の都市へ行け ばキムチ、スシは食える。食生活はやはり文化の最も重要な る要素であり、文化の交流はそこからはじまる。  ところで日本人観光客が、かの地で外国人が上手に箸を使 うのを見て驚いたりしているが、これはたいへん失礼な話だ。 我々日本人がナイフ、フォークを使うのを見て、外国人から 誉めそやされたときのことを考えてみるといい。何とも不愉快だろう。箸の普及はそれほど広いのだが、ま、箸の使い方を安易に誉めるのはやめておこうではないか。  クルマは長らくヨーロドハ、アメリカ的な価値観、文化を 世界に押しつける形で広がってきたが、ことによったらアシ ア的なクルマは、その昔ヨーロッパ車がそうだったように、 世界で認知されるようになるやもしれぬ。そうなったとき、 我々はそれをかつてのヨーロッパ人のように傲然と押しつけ たくはないものである。